もしあなたがBMWの高級クーペ、8シリーズに興味を持っているなら、「売れてない」という噂を耳にしたことがあるかもしれません。
しかし、本当にそうなのでしょうか?そして、もし売れていないとしたら、それは8シリーズが“ダメなクルマ”だからなのでしょうか?
結論から言うと、販売台数が少ないのは事実です。ですが、それは決してネガティブな側面だけではありません。むしろ、その希少性がもたらす特別な価値や、中古車市場での賢い買い方を知れば、今の時代だからこそ8シリーズを選ぶという選択肢が、いかに魅力的かが見えてきます。
この記事では、BMW 8シリーズが「売れてない」と言われる本当の理由を徹底的に掘り下げ、販売台数の現状から維持費、さらにはライバル車種との比較まで、購入を検討するあなたが抱える疑問や不安をすべて解消していきます。
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BMW 8シリーズは本当に売れてないのか?
「BMW 8シリーズ、街中で見かけないよね?」そう思っている方は多いかもしれません。実際に、その販売台数は決して多くはありません。しかし、それは高級クーペという特定のセグメントに属するモデルであることを理解する必要があります。

販売台数の現状
BMWは車種別の詳細な販売台数を公表していませんが、日本自動車輸入組合(JAIA)のデータや、業界関係者の情報から推測すると、8シリーズの販売台数は、同じBMWの主力モデルである3シリーズや5シリーズと比べると、はるかに少ないのが現状です。
これは8シリーズが不人気だからという単純な理由ではなく、その立ち位置や価格帯を考えれば当然の結果と言えるでしょう。高級クーペは、もともと「大量に売れること」を目的としたモデルではありません。生産台数が限定され、オーナーになること自体が特別な体験となるように設計されているのです。

やっぱり8シリーズって、あんまり売れてないんですね。街でも見かけないし、ちょっと心配になっちゃって…。



そうだね、確かに販売台数は少ないよ。でも、それは『不人気』ってわけじゃないんだ。むしろ、お金を払えば誰でも買えるクルマじゃない、っていう証拠。限られた人しか乗れないからこそ、街で他のクルマと被らないっていう、特別な価値があるんだよ。
他シリーズとの販売台数比較(5シリーズ・7シリーズなど)
主力モデルである5シリーズや3シリーズは、ビジネスユースからファミリーユースまで幅広い層をターゲットにしているため、年間で数千台から1万台以上の販売台数を誇ります。一方、フラッグシップセダンである7シリーズも、8シリーズよりは販売台数が多く、特に法人需要などで安定した顧客層を持っています。
この比較からわかるのは、8シリーズが「売れていない」のではなく、「特定の層にしか売らない」モデルだということです。その圧倒的な存在感やパフォーマンスを求める富裕層や、他人とは違う特別な1台を求める人々に向けられた、いわば選ばれた人だけが手にできるクルマなのです。


高級クーペ市場におけるシェア
では、ライバルたちと比較するとどうでしょうか。
メルセデス・ベンツSクラスクーペは、2021年度には5,078台を販売しており、市場での存在感は大きいです。しかし、これはSクラスクーペ単体の台数ではなく、Sクラス全体での数字である可能性が高いです。また、レクサスLCは、2023年には年間1,404台を販売するなど、国内でも一定のシェアを獲得しています。
これらの数字と比較すると、BMW 8シリーズは流通量が少ないものの、決して市場から見放されているわけではありません。むしろ、この流通台数の少なさこそが、オーナーにとっては「希少性」という大きな価値になっているのです。街中で同じクルマとすれ違うことがほとんどないというのは、オーナーの優越感を満たしてくれる重要な要素と言えるでしょう。


中古車市場での台数・流通状況
新車販売台数が少ないため、中古車市場に出回る台数も必然的に少なくなります。しかし、その分、質の良い車両が厳選されて流通している傾向があります。
高級車の中古車は、その車種を専門的に扱う販売店で探すのが賢明です。BMW 8シリーズの場合も、正規ディーラー系の中古車や、信頼できる専門店で探せば、コンディションの良い車両を見つけられる可能性が高まります。
BMW 8シリーズが売れてない理由


販売台数が少ない理由をさらに深掘りすると、いくつかの明確な要因が見えてきます。それらはすべて、8シリーズが持つ「特別な個性」と深く結びついています。
高価格帯と維持費の高さ
8シリーズが多くの人に「売れてない」と認識される最大の理由は、その価格にあります。
新車価格:1,000〜2,000万円超の壁
8シリーズの新車価格は、もっともベーシックなグレードでも1,000万円を超え、高性能なMモデルやアルピナモデルになると2,000万円を超えるものも珍しくありません。この価格帯は、一般的なクルマ選びの基準からすると、完全に別世界です。
さらに、近年では新型コロナウイルスの影響によるサプライチェーンの混乱や、トランプ大統領の関税政策(※)のような国際情勢も相まって、新車価格がさらに高騰する傾向にありました。この「手の届かない価格」が、多くの潜在顧客の選択肢から8シリーズを外してしまう大きな要因となっています。
※2025年現在、追加関税の影響は緩和されつつありますが、一時期の政策は自動車業界に大きな影響を与え、高級車の価格設定にも少なからず影響を与えました。



新車だと1,000万円以上もするんですね…。やっぱり、すごいクルマなんだなぁ。



そうなんだ。正直、普通の人にはちょっと手が出せない価格だよね。でも、だからこそ、中古車で狙うのが賢い選択肢になってくるんだ。新車だと手の届かない憧れのクルマが、ぐっと身近な存在になるからね。
維持費(税金・保険・燃費)のシミュレーション
高級車は購入費だけでなく、維持費も高額になります。
例えば、840iの3.0L直列6気筒エンジンを例に挙げると、自動車税は年間50,000円。これに加えて任意保険、駐車場代、そしてハイオクガソリン代がかかります。年間1万km走行した場合、燃費が11.3km/L(WLTCモード)と仮定すると、年間で約15万円の燃料費が必要です。さらに車検費用や定期的なメンテナンス費用を考えると、年間維持費は最低でも数十万円かかる計算になります。
これらの費用を無理なく払える層は、必然的に限定されてくるのです。
競合車種との比較での見劣り
高級クーペ市場には、BMW 8シリーズの強力なライバルが数多く存在します。
メルセデス・ベンツSクラスクーペとの違い
同じドイツの高級クーペとして比較されるのが、メルセデス・ベンツSクラスクーペです。8シリーズが「走り」と「スポーティさ」を前面に押し出すのに対し、Sクラスクーペは「究極の快適性」と「優雅さ」を追求しています。
どちらを選ぶかは完全に好みの問題ですが、Sクラスクーペのほうがより伝統的で落ち着いたラグジュアリーを求める層に支持される傾向にあります。
アウディA7/S7・レクサスLCとの比較
アウディA7やレクサスLCも、8シリーズの競合と言えるでしょう。
アウディA7は、より洗練されたモダンなデザインと、実用性の高い5ドアクーペスタイルが特徴です。レクサスLCは、日本の職人技が光る内装と、和の美意識を感じさせる独創的なデザインで、独自のファンを獲得しています。
これらの競合と比較すると、8シリーズは良くも悪くも「BMWらしさ」が際立っており、より走行性能やドライバーズカーとしての本質を重視する層に刺さる設計になっています。
市場トレンドとのズレ
近年、自動車市場は大きな変化の波にさらされています。
SUV人気の高まり
世界的にSUVの人気が高まり、ほとんどの自動車メーカーがSUVラインアップを強化しています。実用性が高く、見晴らしも良いSUVは、多くのユーザーにとって魅力的な選択肢です。
EV・ハイブリッド志向の台頭
また、環境意識の高まりから、EV(電気自動車)やハイブリッド車への関心も増しています。BMWも「iシリーズ」に代表されるように電動化を推進しており、ブランド戦略全体がそちらにシフトしつつあります。
これらのトレンドから見ると、大型でパワフルなエンジンを搭載する8シリーズのような伝統的なラグジュアリークーペは、時代に逆行しているように見えるかもしれません。
実際のオーナーの声と評判
では、実際にBMW 8シリーズを所有している人は、どのような感想を持っているのでしょうか。オーナーの声は、ネット上のレビューサイトやSNSで確認することができます。
ポジティブな評価
- 圧倒的な存在感とデザイン: 「とにかくスタイルが最高。駐車場で振り返られるし、所有しているだけで気分が上がる」「街中でめったに見かけないから、特別なクルマに乗っている優越感が半端ない」
- 走行性能・エンジンサウンドの魅力: 「M850iのV8エンジンの咆哮は病みつきになる」「ハンドリングが正確で、これだけ大きなクルマなのに意のままに操れるのがBMWらしい」
- ラグジュアリーな内装: 「クリスタルのシフトレバーや上質なレザーが素晴らしい」「コックピットに座るだけで、特別な空間にいることを実感できる」
ネガティブな評価
- 価格に見合わないと感じる人も: 「この価格なら、もっと快適性や実用性を求める」という意見も見受けられます。特に、乗り心地の面ではライバルに劣ると感じる人もいるようです。
- 後席・トランクの使い勝手の悪さ: クーペモデルは後部座席が非常に狭く、実用性はほとんどありません。トランク容量も限られており、「荷物をあまり積めない」という声もあります。
- 維持費やリセールの不安: 「燃費は諦めるしかない」「リセールバリューが心配」といった、維持費や将来的な売却に関する不安も聞かれます。
今買うなら?BMW 8シリーズの賢い選び方


BMW 8シリーズは、新車では高嶺の花ですが、中古車市場では手の届きやすい価格になってきています。では、今、8シリーズを賢く手に入れるにはどうすれば良いのでしょうか。
中古で狙い目のグレード
8シリーズを中古で狙うなら、目的別に以下のグレードがおすすめです。
- 840i系:価格と維持費のバランス もっとも流通台数が多く、中古車価格も比較的リーズナブルなのが840iです。3.0L直列6気筒エンジンは、必要十分なパワーを持ちながら、維持費もV8モデルより抑えられます。「ラグジュアリークーペを日常的に楽しみたい」という方には最適な選択肢でしょう。
- M850i:走行性能を求める層に人気 「BMWに求めるのは、やはり走り」という方には、V8エンジンを搭載するM850iがおすすめです。圧倒的な加速力と迫力のエンジンサウンドは、Mシリーズの名にふさわしいものです。中古車価格は840iより高めですが、新車価格との価格差を考えれば、非常にお得感が高いと言えます。
- アルピナ B8:希少価値とリセールの強み さらに特別な1台を求めるなら、アルピナB8も選択肢に入ります。アルピナはBMW公認のチューナーであり、その生産台数は極めて限られています。高い走行性能と快適性を両立しており、希少価値が高いことから、リセールバリューも比較的安定している傾向にあります。
購入手段の選択肢
8シリーズを購入する際は、中古車に絞って検討することをおすすめします。新車価格が非常に高い8シリーズは、数年経つと大幅に値下がりする傾向があるからです。
新車で購入した場合、リセールバリューの低さから、手放す際に大きな損失を被る可能性があります。しかし、中古車であれば、すでに値落ち幅が大きいため、購入後の値下がりリスクを抑えることができます。
また、サブスクリプションやカーリースといった新しい購入方法も選択肢の一つです。所有にこだわらず、一定期間だけ8シリーズを楽しみたいという方には、このような選択肢も魅力的でしょう。



中古車だと、ちょっと不安な部分もあるんですけど、大丈夫でしょうか…?



うん、それは当然の気持ちだよね。でも、そこは信頼できる正規ディーラーや専門店で探すのが一番だよ。プロの目でしっかり点検・整備されているクルマを選べば、安心して乗れるからね。
賢く今の車を売却する方法
乗り換えをスムーズに進めるには、現在の車をできるだけ高く売る準備も大切です。
以下に、車を高く売るコツについてまとめました。
- 売却時期を見極める: 春先やボーナス時期に備える1・2月、7・8月は高額査定が期待できます。
- 車の状態を整える: 洗車や小傷の修理、車内の清掃などを行い、見た目を良くすることで査定額がアップすることがあります。
- 相場を把握する: 一括査定サイトなどで買取相場を確認し、適正価格を理解することで、不当に低い査定額を回避できます。
- 複数業者で査定を比較する: 複数業者から査定を受けることで競争を生み出し、最高値を引き出すことが可能です。
- 付加価値をアピールする: 純正オプションや禁煙車であることをアピールし、査定額アップにつなげる。
なお、車を高く売るコツや実体験を踏まえた本当におすすめの車買取業者については、『【実体験】本当におすすめの車買取業者3選!<2025年最新>』で詳しく解説しておりますので併せてご確認ください。


BMW 8シリーズの今後の展望
BMW 8シリーズは、今後どのような道を歩んでいくのでしょうか。今後のブランド戦略や市場動向を予測することで、購入判断の助けになるでしょう。
モデルチェンジ・電動化の可能性
8シリーズの次世代モデルは、EV化される可能性が非常に高いと見られています。BMWは「Neue Klasse」という次世代EVプラットフォームをすでに発表しており、将来的にはこのプラットフォームをベースにしたEVモデルが、ブランドのフラッグシップを担うことになると考えられています。
しかし、すべてのセグメントがEVになるわけではありません。8シリーズのような伝統的な高級クーペは、内燃機関モデルとして存続する可能性もゼロではありませんが、販売不振が続けば生産終了というリスクも否定はできません。
ブランド戦略とプロモーション課題
8シリーズは、BMWのラインアップの中でも、マーケティング上の立ち位置が少し曖昧になっています。SUVやEVなど、よりトレンドに沿ったモデルが注目される中、8シリーズのような伝統的なクーペは埋もれてしまいがちです。
今後、BMWがこのモデルをどのようにプロモーションしていくかが注目されます。かつての「特別なクーペ」としての位置づけを再定義し、希少性や走行性能といった魅力をより強く打ち出すことができれば、再び注目を集める可能性は十分にあります。
まとめ:BMW 8シリーズは「売れてない=買う価値なし」ではない
「BMW 8シリーズは売れてない」という言葉の裏には、多くの真実が隠されています。
販売台数が少ないのは事実ですが、それは8シリーズが「ダメなクルマ」だからではありません。むしろ、高価格帯や市場トレンドとのズレといった背景があり、その結果として希少性が生まれているのです。
8シリーズは、SUVやEVが全盛の時代だからこそ、その価値が際立つ特別なクルマです。新車では手が出しにくいモデルも、中古市場では手の届く価格になり、ラグジュアリークーペを所有する特別な体験を、より身近なものにしてくれます。
もしあなたが「誰かが乗っているクルマではなく、自分だけの1台を見つけたい」と考えているなら、BMW 8シリーズの中古車は、まさに狙い目のモデルと言えるでしょう。
- 販売台数は少ないが、それは希少性の裏返しである: 8シリーズの販売台数が少ないのは事実ですが、それは大衆向けではない高級クーペという車種の特性によるものです。その結果、街中で見かけることが少なく、オーナーにとっては他の人とは違う、特別なクルマを所有する優越感につながります。
- 価格と維持費の高さが「売れてない」理由: 1,000万円を超える新車価格と、高額な維持費が、購入層を限定している最大の要因です。しかし、この大幅な値落ちが、中古車市場では非常にお得に手に入れられるチャンスを生み出しています。
- トレンドと逆行する存在だからこそ価値がある: SUVやEVが主流となる現代の自動車市場において、パワフルな内燃機関を搭載した8シリーズは、時代に逆行する存在かもしれません。しかし、だからこそ、純粋な走りの楽しさや、ラグジュアリークーペならではの存在感を求める人にとっては、唯一無二の選択肢となります。
- 賢く中古車を選べば、憧れの1台が身近に: 8シリーズは、新車では高額なためリセールバリューが低い傾向にあります。しかし、中古車であれば、すでに大幅な値落ちを経験しているため、購入後の値下がりリスクが抑えられ、賢く手に入れることができます。特に840iは、性能と維持費のバランスが取れており、中古車市場での狙い目と言えるでしょう。
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