ラングラーのリセールが崩壊？中古市場や購入時のポイントについて解説

ジープ・ラングラーは、その無骨なデザインとオフロード性能で根強い人気を誇る車両です。
特に日本国内では、アウトドアブームの追い風を受け、購入を検討する方が増えています。一方で、購入時に重視されるのが「リセールバリュー」です。ラングラーは高いリセールバリューで知られており、中古市場での需要も安定しています。

しかし近年、「ラングラーのリセールは崩壊した？」と話題になっています。この噂は本当なのでしょうか？この記事では、ラングラーのリセールバリューに関する現状と、今後の動向について詳しく解説していきます。

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ラングラーのリセールバリューは本当に崩壊しているのか？

ラングラーの概要とその魅力

まず、ラングラーという車両について簡単におさらいしましょう。

ジープ・ラングラーは、その唯一無二のデザインと圧倒的な悪路走破性から、世界中で熱狂的なファンを持つ車です。現行モデルであるJL型は、2.0Lターボエンジンと3.6L V6エンジンを搭載し、優れたパフォーマンスと燃費効率を両立させています。特に、2.0Lターボエンジンは日本の道路事情にもマッチしており、高いトルクとスムーズな走りを実現しています。ボディタイプは4ドアの「アンリミテッド」と、よりコンパクトな2ドアモデルがあり、用途や好みに合わせて選ぶことができます。

＜ジープ・ラングラーの主要諸元＞

• ボディタイプ: コンパクトSUV（2ドア、4ドアのバリエーション）
• エンジン仕様: ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、プラグインハイブリッド（PHEV）などを展開
• 駆動方式: フルタイム4WD（オフロード走行向け）
• トランスミッション: 6速マニュアルまたは8速オートマチック
• 価格帯: 約800万円～950万円（グレードや装備により変動）

＞＞ジープ公式サイト｜ラングラー

ラングラーが愛される理由

1. オフロード性能の高さ
   ラングラーは「トレイルランク認証」を取得したシャーシを持ち、岩場やぬかるみなどの悪路走行に強い設計となっています。
2. クラシックなデザイン
   伝統的な丸目ヘッドライトやスクエアなボディラインが特徴的で、他のSUVにはない独自の個性を持ちます。
3. カスタムのしやすさ
   多くのアフターパーツが存在し、ホイールやグリル、ルーフなど自由自在にカスタムできる点も魅力の一つです。

5年落ちラングラーのリセールバリューの実態

リセールバリューの基本

リセールバリューとは
リセールバリューは、車両購入後の売却時に得られる価値のことです。たとえば、新車で500万円で購入した車を3年後に300万円で売却できた場合、その車のリセールバリューは60%とされます。

リセールバリューが重要な理由
車は購入時点で価値が下がる「減価資産」として扱われますが、減価率が低い車は所有者に経済的メリットをもたらします。そのため、高リセールバリューの車は市場で人気を集めやすいのです。

ラングラーが維持してきた高リセールの背景

ブランド価値と市場信頼
ラングラーは、新車供給が不安定な時期には、中古車の需要が急騰し、リセール価格が高騰する現象も見られました。しかし、現在もその人気は衰えることなく、常に一定の需要があります。趣味性の高い特別なモデルであるため、コアなファンが多く、市場の変動に左右されにくい強みを持っているのです。この安定した人気が、高いリセールを支えている最大の理由と言えます。

オフロード車市場の需要
アウトドアブームやオフロード愛好家の支持も、ラングラーの価値を支えてきました。また、耐久性の高さから長期間使用可能なことも、消費者心理において「価値が落ちにくい」と判断される理由です。

他車種とのリセールバリュー比較

多くの車が5年で新車価格の30%～40%まで価値を落とすのに対し、ラングラーは5年落ちでも新車価格の約50%～60%を維持することが珍しくないです。これは、同価格帯の輸入車はもちろん、多くの国産SUVと比較しても遜色ない高いリセール率です。

車種	新車価格	5年後リセールバリュー	値下がり率	残価率 5年
ラングラー	¥8,000,000	¥5,600,000	40%	60%
RAV4	¥3,000,000	¥1,800,000	50%	50%
プラド	¥4,500,000	¥3,150,000	40%	60%

データから分かるポイント

1. ラングラーは依然として高い残価率を維持
   5年落ちで70％の残価率は、一般的なSUVに比べて高水準です。
2. 特定条件での値下がり
   一方で、カスタムや特定の色が選ばれている場合、リセールバリューがやや低下するケースも見られます。
3. 他SUVと比較した値動きの安定性
   RAV4やプラドも堅調ですが、ラングラーのブランド価値が特に高く評価されていることが分かります。
4. グレードによるリセールの違い
   特に人気の高いグレードである「アンリミテッド・サハラ」や「ルビコン」は、リセール率が平均よりもさらに高い傾向にあります。また、限定モデルや特別なカラー、オフロードパッケージなどの希少性の高いオプションが装着された車両も、高いリセールを維持しています。
5. 車体の健全性
   当然ながら、走行距離が少なく、内外装が良好な個体は、中古車市場でも特に活発に取引されています。

ラングラーが「リセール崩壊」と言われる理由とは？

「ラングラーのリセールが崩壊した」と騒がれる背景には、以下のような要因が絡んでいると考えられます。

コロナ禍と中古車価格の変動

急激な需要増加
コロナ禍では、遠出が制限されたことでアウトドアやキャンプが人気となり、オフロード車の需要が急増しました。これにより、中古車価格も一時的に高騰しました。

供給回復後の価格調整
しかし、パンデミックが収束に向かい新車供給が安定すると、中古車価格は徐々に落ち着きを見せ始めました。この価格調整が「リセール崩壊」と表現される背景の一つです。

原点回帰の兆候（R7.8更新）

現在では、新車・中古車市場ともに安定に向かう傾向にあり、現状のリセール価格が受け入れられつつあります。その一方で、アメリカのトランプ大統領が打ち出す関税施策の影響にも注目が集まっており、再度リセール価格が大きく変動するという可能性も低くはなさそうです。

供給過剰と市場の飽和

ラングラーのモデルは大きく分けて、2018年に登場したJL型と、それ以前のJK型に分かれます。JL型が登場した際、多くのユーザーが新型に乗り換えたため、中古市場にJK型が一気に増えました。この供給過多により、一時的にJK型のリセール価格が下がったのです。また、カスタムされた車両も多く流通しており、個性が強すぎるカスタムは査定額に反映されにくいため、一部のオーナーが「リセールが低い」と感じる原因となっています。
また、先ほど挙げたコロナ禍後の生産回復により、新車販売が正常化。これが中古車在庫の増加につながり、価格に下落圧力がかかっています。

特定のカラーや仕様の人気低迷

リセールバリューにおいて、色は重要な要素です。以下の表をご覧ください：

色	リセールバリューの傾向
ブラック/ホワイト	高リセールを維持
イエロー/グリーン	需要減少に伴う値下がり

ブラックやホワイトといった定番カラーは、常に高い人気を保ちリセールも安定しています。しかし、一部の個性的なカラーや、人気が低迷している特定の仕様のモデルは、リセール価格が平均よりも低くなる傾向があります。これはラングラーに限った話ではありませんが、こうした特定のケースが、全体的な「リセール崩壊」という誤解を生む原因ともなっています。

新型モデルの影響

ラングラーでは、初代から3代目に該当するラングラーは以下の理由から、リセールバリューが最新モデル（4代目以降）に比べて低くなりがちです。

要因	詳細
年式の古さ	初代から3代目モデルは年式が古く、現行モデルと比較して装備や性能が劣る点がある。
装備や安全性能の違い	現行モデルには標準装備されている先進的な安全機能（例：衝突被害軽減ブレーキなど）が不足している。
消費者ニーズの変化	燃費性能や快適性を重視する傾向が強まっており、古いモデルが選ばれにくい傾向にある。

自動車市場では、フルモデルチェンジが発表されると、旧モデルのリセール価格は下がる傾向にあります。ラングラーも例外ではなく、新型モデルが登場した際には、旧型ラングラーの中古価格が一時的に下がる可能性があります。とはいえ、ラングラーの場合は、旧型モデルにも根強いファンが多いため、他車種ほど大幅なリセール崩壊は起きにくいと言えるでしょう。

ラングラーの中古車市場と購入時のポイント

ラングラーのリセール崩壊をどうとらえるか？リセールを高めるには？

ラングラーのリセールが高い理由

1. 頑丈な設計と長寿命
   ラングラーは厳しいオフロード環境にも耐える作りで、長期間使用されることを前提とした設計です。そのタフな構造は、古いモデルであっても走行性能が維持されやすく、中古車としての価値を高く保ちます。
2. アウトドアブームと市場の需要
   コロナ禍をきっかけにアウトドアの人気が再燃。キャンプや車中泊を楽しむ層からの支持が高まりました。
3. カスタム需要の高さ
   自由にカスタムできることが中古市場での魅力の一つとなっています。
4. 高いブランド力
   単なる移動手段ではなく、特別な存在として愛されるラングラーは、常に一定の需要があり、市場の変動に左右されにくいのです。

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メンテナンスがリセールに与える影響

整備記録の重要性
日頃のメンテナンスは、リセール価格に直結します。定期的な洗車や室内清掃はもちろんのこと、定期点検記録簿をしっかりと保管しておくことも重要です。これは、車の状態を証明する客観的な資料となり、査定士からの信頼性を高めます。また、大きな凹みやキズは修理しておく方が良い場合が多いですが、軽微なものはそのままにしておき、査定士に相談する方が費用対効果が高いこともあります。

事故歴の影響
事故歴がある車両は、中古市場で大幅に価値が下がる傾向があります。たとえ修理が完璧であっても、「事故車」としての認識がリセールに悪影響を与えます。

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カスタムとリセールのバランス

カスタムの魅力とリスク
ラングラーはカスタムを楽しむオーナーが多いモデルです。しかし、売却時にはカスタム内容が査定額に反映されにくいという実情があります。査定士は万人受けするノーマル車を好む傾向があるため、個性が強すぎるカスタムはプラス評価になりにくく、逆に査定額が下がることもあります。カスタムを施している場合は、取り外した純正パーツを保管しておき、売却時に一緒に査定に出すことが重要です。

賢いカスタマイズ戦略
人気のアフターパーツ（オフロードタイヤやLEDライトバーなど）を取り付ける場合、取り外して販売することも選択肢です。元の状態に戻せば、車両自体の価値を保ちながら、パーツを個別に売却することが可能です。

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売却タイミングの重要性

時期的な需要の見極め
車の需要が高まる時期（モデルチェンジ前やボーナスシーズン）を狙って売却することも有効です。また、フルモデルチェンジが発表されると、旧モデルのリセール価格は下がる傾向があるため、モデルチェンジの情報に常にアンテナを張っておくことが重要です。

市場動向を注視する
中古車市場全体の需給バランスや競合車種の動向を確認しながら売却タイミングを見極めることが大切です。特に新型モデルの発売時期は、旧型モデルの価格が下がりやすいので注意が必要です。

売却時のポイント

初代から3代目モデルを売却する場合、以下のポイントを押さえることで、少しでも高い価格で売却できる可能性があります。

1. 買取査定を複数業者に依頼する
   複数の買取業者に査定を依頼し、価格を競わせることで高値を引き出しやすくなります。
2. カスタムパーツを適切に評価してもらう
   カスタム車両の場合、カスタムパーツが市場での価値を高める場合があります。査定時にそれらの価値をアピールしましょう。
3. 輸入車専門店やジープに特化した業者を活用する
   輸入者専門店など、ラングラーに精通した専門業者では、他の買取業者よりも高額で取引されるケースが多いです。例えば、「輸入車買取センター 」では、輸入車専門の強みを活かして、買取金額No.1を実現しています。

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ラングラーの中古市場と下取り価格の動向

中古車価格の推移

過去の基本的な推移
ラングラーは、その圧倒的な人気から中古車市場でも活発に取引されています。特にJL型のラングラーは、年式が新しく、状態の良い個体であれば、ディーラーや専門業者でも高額で下取りされる傾向にあります。市場全体の動向としては、中古車価格は新車価格に連動して変動しますが、ラングラーの場合は下落率が緩やかなため、比較的安定した価格を維持しています。

データで見るラングラー価格の変動
コロナ禍前、コロナ禍中、そして現在の中古車価格をグラフ化すると、急激な上昇とその後の正常化が明確になります。たとえば、2020年には5年落ちでも新車価格の70%を超える中古価格が一般的でしたが、現在は50～60%まで低下しています。

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競合車種とのデータ比較

リセール率の差異
ランドクルーザーやフォード・ブロンコといった競合車種と比較すると、リセール率に大きな差が生じています。ブロンコは新型の登場によりリセール価値を維持している一方、ラングラーは価格下落が続いています。なお、これは先ほど触れた、「高騰からの下落」に起因する影響が大きいです。

海外市場の状況

北米市場のリセール動向
ラングラーは日本だけでなく、世界中で高い人気を誇るモデルです。特に北米や欧州では、オフロード需要が高く、中古車市場も非常に活発です。海外市場での需要が高いことも、日本のラングラーのリセール価格を間接的に支えています。海外への輸出ルートを持つ買取業者の場合、国内の相場だけでなく、海外市場の需要を考慮して高い査定額を提示することもあります。一方、欧州市場では環境規制の影響により、ガソリン車全体の価値が低下しています。

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ラングラー購入時のポイント

リセールバリューを意識

ラングラーを購入する際には、以下の点を意識すると、リセールバリューを最大限維持できます。

ポイント	詳細
人気の高い色を選ぶ	ブラックやホワイトが無難
定期メンテナンスを行う	オイル交換やタイヤ交換を怠らない
オプション装備に注意する	過剰なカスタムは避ける

購入時には、将来的なリセールを見越して、どのような装備が人気があるのかを販売店に相談してみるのも良いでしょう。

購入後の維持費を把握

ラングラーは、国産車と比べて故障が多いことや、故障した場合の修理費用も高騰することで知られています。購入に当たっては、購入価格のみならず、購入後の維持費も把握しておく必要があります。

なお、ラングラーの維持費については、「ジープラングラーは維持できないからやめとけ？その真相と実際の維持費」で詳しく解説しておりますので、併せてご覧ください。

ラングラーへの乗り換えを成功させるコツ

ベストな購入タイミングを見極める

ラングラーへの乗り換えを検討する際は、購入のタイミングが重要です。具体的には以下の通りです。

1. 決算期やボーナスシーズンを狙う
   　ディーラーは3月と9月の決算期やボーナスシーズンに向けて販売目標を達成しようとするため、割引やオプション追加の特典が期待できます。
2. モデルチェンジ前後の時期をチェック
   　新モデルが発表される前後では、旧モデルの在庫整理で値引きが行われることがあります。ただし、新型モデルには最新の機能が搭載される可能性があるため、用途や予算に合わせた選択を心がけましょう。
3. 中古車市場の動きにも注目
   　ラングラーはジープの中でも人気車種のため、中古車市場にも多く出回っています。中古での購入を検討している場合は、走行距離や年式、車両状態を慎重に確認しながら、早めに行動することがポイントです。

なお、新車、中古車にかかわらず、購入に当たっては必ず試乗を行うことが重要です。

＞＞ジープ公式サイト｜試乗予約

また、今乗っている車の査定額が高いうちに売却することで、買い替えコストを抑えることができるため、査定額を確認しておくのもおすすめです。

賢く今の車を売却する方法

乗り換えをスムーズに進めるには、現在の車をできるだけ高く売る準備も大切です。

以下に、車を高く売るコツについてまとめました。

なお、車を高く売るコツや実体験を踏まえた本当におすすめの車買取業者については、『【実体験】本当におすすめの車買取業者3選！＜2025年最新＞』で詳しく解説しておりますので併せてご確認ください。

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ラングラーのリセールが崩壊？：総括

結論として、「ラングラーのリセールが崩壊した」という噂は、誇張された部分があると言えます。一部のモデルや仕様において価格が下落している例はありますが、全体としては依然として高いリセールバリューを維持しています。

ラングラーは、長期的な価値を見込める数少ないSUVの一つです。購入を検討している方は、リセールを意識した仕様選びや売却のタイミングを考慮することで、その価値を最大限に引き出すことができるでしょう。

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